●モーションデザイナーという仕事は?
3Dのキャラクターに動きをつける仕事ですね。よくクレイアニメーションといって、粘土でアニメーションをつけるのがあるじゃないですか。あれをコンピューター内でやっているような。動きをつけることで「キャラクターに命を吹き込む」仕事。簡単に言ってしまうとそんな感じですね。
●ほかの職種の方との連携は、どの職種とが多いですか。
一番多いのはモデリングチームですね。モデルを作っている人とは、「このキャラのここをもうちょっと動かしたいんだけど」とか、逆に「ここを動かさないようにしたいんだけど」とか、そういうやりとりで一番多く話すと思いますね。
●動きをつけるのは、テクスチャを貼られた後ですか。
大体の場合、モデリングが終わったら、テクスチャとモーションに分けられるんですよ。モーションをつけるときには、とくにテクスチャがなくても動かせてしまうので。最後に両方のデータを合わせる、という流れですね。ほとんどがテクスチャのない状態で作業しています。
●テクスチャがついて動き始めると、また印象が変わるということはありませんか?
かなり変わりますね。ごまかせてしまうところが多くなってしまうんですよ。テクスチャがつくことで、リアル感がだいぶ増すじゃないですか。それによって動き自体も「ああ、ちゃんと動いているな」と、良く見えてしまうことがあるんですよ。だから、できるだけテクスチャを貼らないで見た状態できれいに動いていたほうが、後でよりよい動きになっているということが多いですね。
●キャラのモーションは、ディレクターやプランナーからある程度指定されるんですか。
イベントシーンは指定されることが多いんですけど、バトルシーンは、ほとんど作る人の好きにやってしまいますね。例えば人をボーンと殴る攻撃といったら、「殴る攻撃を作ってください」と言われるんです。あとはもう作る人が、作りたいように作る、と。
●ということは、相当なレベルのセンス的な部分、発想みたいなところが問われるでしょうね。
自由度が高いので、その分、その人のスキルとセンスがかなり問われますね。
●自分の発想のために何か勉強なさったり、日ごろ心がけていることはありますか。
アニメはよく見るようになったというか、もともとよく見ていたんですけど、もっと分析して見るようになりました。あとはほとんどクセづいて職業病のようなものになってしまったんですが、普段から人の動きだとか動物の動きだとかをボケーッと見て研究しちゃったりしますね。あとは他の人が作ったゲームを見て、ああでもないこうでもないと、勝手な意見を言ったりですかね。
●何百万人という方が喜んで遊んでいるゲーム、エンターテインメントという人を感動させる仕事を今、実際に自分でやっていて、それに対する思いは何かありますか。
実際、感動させようと思って作ってはいないんですよ。そう言うとちょっと失礼になっちゃうかもしれないんですけど。それよりも、驚かせようとか、見ていて気持ちいい動きだなと思わせたいとか。あまり感動というところにつなげようとは思っていなかったりしますね。
●自分が感動しない限り、人は感動しない?
自分で作った動きを見ていて、「おお、これはよくできたな」と思って、それをほかの人が見て「変な動き」だとか何かいろいろ言ってくれれば、それで自分は満足かなと。なんで、自分と人との感動のしどころは違うかもしれませんね。 |