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開発者の声
Vol.1 Special Interview/Designer
07 荒川 健/メニューデザイナー
チームとしてのまとまりで評価を高める

●仕事を進めるうえで日ごろ意識している部分は?

一番は心の部分。いろんな人たちと皆でひとつのもの(ゲーム)を作るというのは、正直言ってしまえば大変な事なんですよ。みんながみんな同じ方向を向くことはないですし、人によって価値観や思想もあります。当然人間関係がぎくしゃくするところもあったりとかしますからね。けれどそのあたりをないがしろにしないで、「作業をする人たち一人一人がきちんと納得して取り組んでいける」ようにしていかないと、結果的に「面白いゲーム」に仕上がらないと思うんです。それは誰かがやればいいことではなくて、仕事をする人一人一人が意識しても良いことだと思います。みんなで何かを作る上でそれぞれの気持ちのポテンシャルは意識するところですね。

●例えば絵心的な部分で勉強していることは?

ありますね。ユーザーがパッとゲーム画面を見たときに、ダイレクトに理解できるようにしなければいけない場合がほとんどなんです。まずは操作性重視且つわかりやすいレイアウト、そして最後にデザインセンスが求められます。仕様に適したレイアウトを出せるように、新聞の構成、雑誌の構成、ポスターの構成、映画、ドラマ、ありとあらゆるところで「見る人がわかりやすい構図」を意識していますね。

●自分で今後やってみたいこと、目標にしていることは

メニューの仕事はマルチスキルであればあるほど、いろいろな表現が可能になるセクションです。スクエニではモーションに特化する人とか、エフェクトに特化する人、モデルに特化する人と作業個所が分かれていく傾向が強く、それぞれ高いクオリティの出し方を知っている人たちがたくさんいます。そういった人たちに協力を仰いで、メニューのレイアウトの中で使用するモデルやモーションやエフェクトを作ってもらったり、教えてもらったりしながら一緒にデータを完成させる事が多々あることなので、自分で吸収できるものはグラフィック的なことももちろんそうですが、企画・プログラム的なこともどんどん吸収していきたいですね。

●スクエニに入ってよかったと思いますか。

うーん……、よかったと思いますね(笑)。いろいろな意味で良い経験をさせもらっています。自分的にもゲーム業界の仕事に対する視野が広がりましたね。実は僕はスクエニみたいな大きい規模のゲームをつくる仕事は見てみたいとは思っていたんですけれど、決してその環境で仕事をしたいと思っていたわけではないんですよ(笑)。入る前は、どうしても歯車になるんじゃないかと。自分の意見が通らないんじゃないかとか、自由がないんじゃないかとか、作るものに対して一歩離れたような感覚になってしまうんじゃないかという感覚があったんです。でも、入ってみたら実は全然逆の印象になりました。自分から進んで取り組めば、いくらでも返ってくるものがあるといった感じで、それがすごく勉強になりましたね。「ああ、こんな世界もあるんだ」と思って。本当に入ってよかったと思います。

●現在はメニューデザインのリーダーでいらっしゃるんですか。

現在は、メニューセクションとテクスチャセクションのリーダーを兼任しています。テクスチャのほうは、FF10 のテクスチャディレクターをしていた長谷川とダブルリーダーの形です。キングダムハーツでは、テクスチャディレクターをしていましたが、海外版にあたって、キングダムハーツのメニューセクションとテクスチャのリーダーを兼任することになりました。テクスチャのほうは、データのクオリティ的なところはほとんど長谷川の方に委ねていますね。
現在のテクスチャセクションの人員は十数名、メニューセクションの人員も、僕のほかにあと二人ついてもらっているんですけど、自分の担当しているセクションのスタッフが、作っていて楽しいとか、やりがいがあるとか、そういう気持ちでものを作って欲しいのでそういう部分では結構気を使ってますね。そういう前向きな気持ちで創るもののほうが、よりクオリティが高い物ができると思うので、

●それって、自分が新人のときにそういうふうにされたからですか。

そうですね。基本的にそういう風に育てられているというのも確かに大きいですね。自分なりにここはこうしたほうがいいんじゃないかというのも、その中でも見えますし。それもまた相まって、今の「チームのまとまりのかたち」があるのかな?と思います。

●それがスクエニの文化ですかね。

そうですね。意識しているかいないかわからないですけれど、ほとんどの大所帯セクションがそういう感じになっていると思います。ある程度セクションをまとめているリーダーは、そういう部分を結構大切にしてると思いますね。
けれど、リーダークラスの人たちはそういった部分で結構ジレンマも抱えていて。本当は管理するんであれば、管理業務だけやったほうが圧倒的に仕事がやりやすいんですよ。ただリーダーが管理ばかりだと、スタッフを教育する部分でクオリティを求める際の信頼関係が難しくなる。スタッフ管理を重視して作業は少な目にしたほうがいいのか、大量に作業をしてスタッフの管理はある程度犠牲にしてしまうのか。それぞれそういうせめぎ合いがすごくあると思います。今回はその辺もがんばって打開していこうかと思っていまして、僕と長谷川で担当するテクスチャセクションではそれを二人で協力して少しづつやっていこうという試みのうえでダブルリーダーという形をとっています。そういった部分でも人材育成の探求文化はありますね。

●そういうプロジェクトの進め方の答えって、多分何万通りもあるわけじゃないですか。その答えの見つけ方のところで、いろいろな人たちが同じような課題に向かって進めているというのはカッコいいなと思いましたね。

会社からの具体的な評価も、結果的に見るとセクション単位での評価がすごく大きいウエイトを占めているんですよ。プログラマーとデザイナーが比べられたりとか、プランナーとプラグラマーとか、そういうセクション同士のせめぎ合いになる。だったらチームとしてのまとまりで評価を上げていく傾向にして、みんなが足並みがそろっていてクオリティをガンガンあげていくほうが良い結果につながるのではないかと考えています。基本的には「みんなで協力してやってみよう!」という前向きな気持ちで取り組んだ方が、多分クオリティの高いものができるし、評価も受けられる。それがセクション枠を越えて一本のゲームに良い結果で集約する。そういった認識で仕事をしていきたいですね。

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