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開発者の声
Vol.2 Special Interview/Designer
01 松澤 雄生/アートデザイナー
この人に会いに行かなきゃ

●松澤さんの経歴や勉強したことを教えていただけますか。

もともと絵を描くのが好きだったんですが、高校は工業系の学校に進んだんです。最初は工業デザイナーになりたいと思っていました。でもいざ高校から大学に進むという段階で、本当にIDがやりたいのか悩んでしまって。といっても、もうそこから突然進路を変更するするなんて難しい時期でした。それでも美術の専門学校に行こうかと考えていたところ、知り合いのツテでCGの会社に紹介をいただいたんです。まずは現場に飛び込んでしまえと思って、そこでテクスチャーという3Dの質感を、写真を加工したりして描く仕事だとか、マットペイントという映画の背景画を描く仕事を行う部署に入りました。ですが、やはり絵が描きたいと。若さみたいなものもあって半年ぐらいで辞めてしまいまして。その後一時期フリーみたいな仕事のとり方をしていましたが、これが全然うまくいかなくて、はたと困ったところで、これもまた知り合いの紹介なんですけれど、突然雑誌編集の仕事を。もともとMacで絵を描くというのは前からやっていたので、絵ではないけどMacが使えればなんとか仕事になるよと言われて入ったんです。最初はデザイナーの手伝いみたいな仕事から始まったんですけれども……

●DTPですね。

DTPだけのつもりだったんです。ところがいつの間にか編集要員のほうに組み込まれてしまいまして、どんどん編集の仕事が増えて、取材に行ったり原稿の校正をしたりもするようになって。いろいろな人とたくさんかかわって、とにかくひたすら毎日コミュニケーションをとりながら進めていかなければならない仕事で、それはそれですごく面白い、やりがいのある仕事だったんですが、3年ぐらいたったころに、このまま絵の仕事に挑戦せずに諦めてしまっていいのか、ここにいてしまっていいのかとふと思ったんです。そのときに一回、当時まだ“スクウェア”だったんですけど、受けているんです。でも見事に落ちました(笑)。

●それはアートデザイナーで?

アートデザイナーで。それからまた時間を見つけては絵を描いて、編集の仕事で時間がない中、ノートパソコンと小さいタブレットを持ち歩いてお昼の時間に近所のレストランで開いて描いたり、というのをやっているうちに、これもまた知人の紹介ですけど、別のゲーム会社で絵描きを探しているという話をいただいて即転職を決めました。絵を描き終えたら終了という、いわゆるプロジェクト契約で、キャラクターデザイナーとして約1年間働きました。
それでちょうど契約が終わるころ、「FFXII」の発表が大々的に行われていまして、今、僕の上司である上国料が描いたポスターの絵がいろいろなゲーム雑誌に大きく載っていたんです。この絵が僕にとっては衝撃的でした。こういうすごい絵を生み出せる会社で働いてみたい、それでもう一度スクウェア・エニックス(以下スクエニ)を受けようと。「この人に会いに行かなきゃいかん」という気持ちで再挑戦しました。

●そのときの面接ではどんな感じでしたか。当然、1回落ちている話が出たりしますよね。

入って座ったら、「ああ、覚えているよ、君のこと。どうしているか気にしていました」という話で。まさか憶えていてくれてるとは思わなかったので、驚きました(笑)。

●2回目は、なぜ受かったと思いますか。

前と全く感覚が違うと思ったのは、僕は絵を描く仕事というのは1人で全部やるものだと思っていたんですね。自分の中で考えて、自分の中から出てくるものを描けばいいと。ある意味ひとりよがりだったんじゃないかなと。前のゲーム会社で仕事をしたときに一番気づかされたというか、感じたのは、ゲームは大勢でつくっているので、多くの人の意見が1人で描く絵の中にも影響されてきて、別なものに育っていく面白さ、人とかかわりながら仕事をしていく面白さでした。それはたしか2回目の面接のときに伝えました。

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