トップ > 開発者の声 Vol.2<開発者 一覧> > インタビュー01<松澤 雄生>/ p1p2 / p3
開発者の声
Vol.2 Special Interview/Designer
01 松澤 雄生/アートデザイナー
一番重要なのは新しい部分をつくろうとすること

●松澤さんが今ハマっているものはドライブ。では車が引き出しになっているんですか。

最近車に乗り始めたんですが、これが面白くて。何が面白いかというと、すごくサービスコメントっぽくて嫌なんですけど、「ファイナルファンタジー」で飛空艇を手に入れたときの感じに似ているんですよ。今まで町を歩いていて、見ているんだけど行けない場所に車があれば行けるという、それが面白いんです。特にドライブに向いている場所に行きたいとか、そういうスポットに行きたいわけではなくて、例えばサービスエリアとか、車がないと入れないところに車で行って降り立つというのが何か面白くて。

●わかる気もするけど、サービスエリアかって(笑)。

そこから見た景色が新しい。車に乗ることによって町の景色が変わる、違って見えるということが今、すごく面白いんです。

●車に乗っていると人の動きって「ああ、こうなんだ」とか思うことがありますよね。歩いている人間から見た車と、自分が乗っていると、「ああ、人ってこういう動きをするのか」とか。ほかに引き出し的な趣味はあるんですか。好きなこととか。

割と移り気が激しいので、いろいろなことをやっては飽きて。一時期ピアノを弾いたりもしていましたし、観葉植物をやたら栽培したりとか、そんなこともやっていました。

●でもそれが仕事に生きてくる。

生きてくるかどうかはわからないですけど、いろいろなことに興味を持って見ていると面白いですよね。仕事につながることもありますが、いろんな感覚が関係ないところでもつながってくると、少しものの見方がひろがります。

●PCのスキルは必要?

基本的に絵はほぼPhotoshopというソフトを使って色を塗って仕上げています。色を塗らない絵でもPhotoshopでサイズを変えてウェブにアップしてみんなで見られるようにする作業はあるので、ある程度使えたほうがいいし、使えるにこしたことはないとは思います。

●入りたいと思ったら、それまでに勉強すればいいというレベルですか。

そうですね。現場ではほぼデジタルデータでやりとりされるという現実があるので、どうしても機会のない人は入ってから勉強することもできると思いますが、機会があれば興味をもって触っておいてほしいです。一番重要なのは、デザイン力があるかどうかというところだと思うので、仮にPCが全然使えなかったとしても、ダメということはないと思います。

●端的に言うとデザイン力というのは何ですか。

デザイン力は新しいものを、できるだけ見たことがないものをつくろうとすること、プラス人と多くかかわりを持つことだと思うんです。 後者は忘れられがちですが、デザインをする上で大事な部分だと思っています。ただ新しいものをつくろうとすると、ひとりよがりになってしまう可能性が非常に高い。新しいけれど、だれも理解できない。それだと意味がないですよね。そこで必要になってくるのが、いろいろな人とかかわりを持って、人と共感できる部分を多く持っていることなんです。基本的に僕らの仕事は作家というよりも翻訳家に近いと思っているんです。プランナーなりシナリオライターが文章にして書いたものを絵という形に翻訳する。翻訳する言葉の選び方はいろいろあると思いますが、その言葉はだれかに伝わらないと意味がない。

●では松澤さんの目標とかテーマは。

今、具体的に仕事の中でというと、まだコミュニケーションという部分が個人的には足りないと思っています。例えばデザイン画を描くにしても、もっと伝わりやすい描き方なり表現なりがあると思いますので、そういうところをずっと模索していきたいと思っています。それはもちろん、対スタッフの場合の伝わりやすさも、対ユーザの場合の伝わりやすさも含めてです。
それと、世界観をつくる仕事の最たるものが、アートディレクターという仕事だと思うのですが、仮にもし自分がアートディレクターという立場になって、例えば「ファイナルファンタジー」なりスクエニのタイトルのデザインに責任を負う立場になったら、一体どんなものを出したいか、またはだせるか、というところがまだまだ自分の中で明確ではないんです。さっきも言ったとおり、ゲーム開発は共同作業ですから、いつまでも誰かにぶらさがって自分は責任を負わないようにしていてはいけないと思うので、せめて自分のデザインには自分で責任を負えるように、一番責任が重い人のことを考える、これは最近のテーマです。

●でも、こんなのをやってみたいとか頭をよぎりますよね。

自分の中でやりたいことが仮にあったとしても、仕事をしていく中でいろいろな現実を見たり聞いたりしていくうちに、「ああ、これはまだまだ甘いな」というのが出てくる。だからといってやりたいことを忘れてしまってはつまらないので、希望と現実の折り合いをつけながら、頭の中で熟成させてますね。

●では、このサイトを見ている人に向けて、先輩としてアドバイスを。

もうやりたいことが見つかっている人はどんどんそこに行けばいいと思います。やりたいことが見つからない人は、多分何かを怖がっているんだと思うので、何か目の前にチャンスが来たら、とにかくやってみることだと思います。僕も雑誌の編集という全然関係のない仕事をやってみて、逆にものの見方が広がってよかったと思うので。

●では、こんな人材に来てくれというのはないですか。

あるものをあるがままに描くことや、何かのキャラクターをうまくまねることもスキルのうちの一つではありますが、自分で模索して新しいデザインを考えられる人がきてくれたら、みんなよろこぶと思いますよ。もちろんいきなり満点のデザインを希望しているわけではありません。まずは「これを作ってみたい!」とみんなが燃えるようなものをデザインしてやるぞ! という心意気を感じる人ですね。できなくてもいいんです、一番重要なのは、新しい部分をつくろうとすることなんです。

●デザインという言葉が片仮名になった瞬間に絵を描くことになってしまっているんじゃないですか。

そこがすごく、ある意味勘違いをしているところだとは思うんですけれど、僕も最初はあまりデザインと絵を描くことの差はわかっていなかったんです。アートといっても絵を描く仕事だろう、と思っていたんですけど、本当は絵を描くこと、絵の質、というのは二の次で、つくろうとしているその形がいいかどうか、気持ちいい形かどうか、美しいかどうかというところのほうが大事な仕事なんです。画力は、思いついたデザインをより的確に人に伝えるために必要なので、ないと困りますが二の次です。
僕らの仕事だと「背景」というところで、アニメーションの背景を描く仕事と混同されがちです。アニメーションの背景でもデザインという要素はあると思いますけれども、決定的に違うのは、僕らの描いた絵は基本的に表に出ることはなくて、極端に言ってしまえば描かれているもののデザインだけが重要な仕事なんです。

●周りのアートデザイナーの人たちもみんなやはり考えているんですか。

考えていると思いますよ。絵の技量だけを求められるんだったら、もう毎日せっせとデッサンをして、実際にあるものをあるがままに写して、という訓練をしていけばいいんですが、そういうわけではなくて、何か自分で考えて新しい形をひねり出す、という作業を毎日やるので、言葉にださなくても自分の中に何かデザイン哲学みたいなものがどうしても生まれると思います。

●新しい世界をつくる。それはわき出るようなアイデア、思いがないとつくれないのではないかと思うのですが。

そうですね。僕もそう思っていたんですけど、何でしょうね。イマイチそれだけではピンと来ないところがあって、これは最近ちょっと考えていることでもあるんですけど。例えば何か新しいものに触れたり、刺激的な環境に身を置けば、新しいデザインができるという、単純なインプット・アウトプットの関係ではないような気がするんです。もっと気の持ちようというか、ささいなものの中にも魅力的な部分を発見したりとか、そういう「ものの見方」のほうが本当は重要なのかもという。

●いろいろな生活をしながら面白いもの探しとか、いろいろな課題を抱えているから、触れ合うもの、全部自分の中にちゃんと蓄積されていると。

そういうことだと思いますね。何か特別な場所に行くというよりも、常にアンテナを立てておくと、意外と日常の中にも面白いネタが転がっているかもしれない。

●この職種について良かったことは。うれしかったことでもいいです。

アートは描いた絵が直接世にでることはほとんどありませんが、そのかわり非常にすばらしいスタッフが周りにそろっているので、僕の描いた絵が想像以上にすごいモデルやシーンになって上がってくるんです。これはうれしいですね。それはやはりこれだけのスタッフが集まっているこの会社ならではなのかなと。職種は違うけれど、純粋に尊敬できるようなすばらしい能力を持った人たちと、同じ目線のところにいる喜びは日々感じています。

●会社でしゃべっているだけでも面白いということですか。

面白いですね。誰かが凄い物を作ってると、なんとなく人が集まってきて「凄い凄い!」ってよく騒いでますよ。騒いでるのは僕だけかもしれませんが(笑)。
それと一応シナリオ、プランニングがあって、アートという順番に仕事がまわってくる感じになっていますが、アートの絵を見てシナリオが変更になったり、プランニングが変わることもあるんです。絵がいいから、もっと生かすためにこう変えたほうがいいと。このフレキシブルさも面白いところですね。

●それは、役割が広がっていくことに?

例えばアートが全部描かなくても、3Dデザイナーの人とうまくコミュニケーションが成立していれば、モデルをつくる段階で3Dデザイナーに補足してもらうことができたりとか。逆に3Dデザイナーにとってみれば、「アート、そこまで描かなくていいよ」ということもあるし、本来描いて欲しいところはもっと別なところだったりすることもある。

●そういう意味ではトライアルしながら。

そうですね。他のみんなはどうかわかりませんが、僕にとってはまだトライアル期間ですね。

▲ このページのトップへ 3/3
前ページへ このVolの一覧へ 次ページへ
募集要項
開発部門:クリエイター
アートデザイナー募集
>> 契約社員の募集要項はこちら
開発部門:クリエイター
アートデザイナー募集
>> アルバイトの募集要項はこちら
各種制度について
ネバーギブアップ制度
SQUARE ENIX とは?
部門紹介
社内環境
採用スタンス 採用FAQ 採用サイトマップ 採用お問い合わせ