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開発者の声
Vol.2 Special Interview/Designer
02 吉田 光陽/エフェクトデザイナー
研修でどんどん目が肥えていく

●まず最初に吉田さんの、学生時代からこの会社に入るまでの経歴を教えてもらえますか。

専門学校では3DCGの勉強をしていました。会社を選んだのは、CGの専門誌やウェブに載っていた研修生の募集を見つけたんですね。デザイナーの研修生は何月に試験というのではなく、通年募集だったので、挑戦してみようと思って応募してみました。

●一発で受かったんですか。

はい。最初で受かりました。

●専門学校はどんなところでしたか。

コンピューター総合みたいな専門学校で、プログラマーの学科とか情報処理科とかいろいろある中でCG科の3年課程のコースに通っていました。2年生の終わりぐらいからそろそろ就職活動しなければいけない雰囲気になっていたところに、毎月募集があるみたいなので応募してみようかなと思って。だめだったら毎月、何回でも応募しようぐらいの勢いでやるつもりだったんです。それが運よく受かってしまって。まだ本当は3年生の勉強がある状態のときに。

●研修生もやりながら学校にも通っていたと。

本当はそういうふうにしたかったんです。3カ月の研修生(現在は最長4ヶ月)というと、もしかしたら最悪1カ月で終わっちゃうとか、通ったんだけど3カ月でアルバイトに上がれなくて終わっちゃうかもしれないと思ったので、できれば学校側には休学か社会研修みたいな感じにしてもらいたかったんですけど、やはり学校側にそれはできないと言われてしまって(注:学校によってはこの研修で単位を取れる場合もあります)。家族とも話したんですが、先生と相談して無理やり2年課程のほうに転科で卒業みたいな形にしてもらって。

●どちらの学校だったんですか。

仙台です。

●ああ、いきなり東京行きますじゃ、それはご両親も反対するかも(笑)。

奨学金を借りて学校へ行っていたんです。親としては、わざわざお金を借りてまで学校に行っているのに、辞めるんだったらもう1年学生をやってから応募してもいいんじゃないかと言っていました。自分としてはグラフィック系の仕事に就きたくてそういう学校に行っているのに、せっかく採用の声がかかっているのをわざわざ蹴って学校に残ってどうするの、みたいな感じでケンカになりましたね。

●ご両親は今は何と言っていますか。

いや、「頑張ってね」みたいな(笑)。実は多分、内心喜んでくれているとは思うんですが。

●で、突然予定より一年早く卒業して東京に?

そうですね。結構突然だったんです。12月に応募したんですけど、1月に連絡が来て、2月に引っ越してきて3月から仕事みたいな、結構あっという間にバタバタと。

●研修生として3か月で、その後アルバイトに?

そうです。一応形的には3カ月で研修生は終わってアルバイトにはなったんですが、やはりすぐにプロジェクトというわけではなくて、その後もまた数カ月間課題をもらって研修をしていました。

●今の雇用形態は。

正社員です。

●研修のときは実際にどんなことをやっていたんですか。

本当に基本的なテクスチャの描き方から、会社独自のツールがあったりしたので、それを教えてもらったりして。ある程度ツールが触れるようになったらちょっとキラキラとしたものをつくってみようとか。一つ課題をもらってOKだったら次の課題をやってみよう、みたいな感じで。

●もう本当に学校に近いですね。専門学校での勉強と、研修生としてスクウェア・エニックス(以下スクエニ)で習ったこととの違いは感じましたか。

やっぱりぜんぜん違いますね。学校で勉強していたのは、テレビCMとか映画みたいなレンダリングをしてやるようなプリレンダのCGでした。会社がやっているのは、やはりゲームの会社なのでリアルタイムで常に360度どこからでも見られるようなものをつくるので、その時点で感覚が違って結構戸惑いました。

●確かにそうですよね。全部ですものね。

そうですね。それまではこのアングルと決めて、その角度からだけちゃんと見えればいいみたいなものをつくっていたんですけど、やはりユーザーが視点を回すのでどこから見ても大丈夫なものをつくらなきゃいけなかったりとか、リアルタイムという感じが最初は違って。慣れてくるとレンダリングをしている時間を待たなくても、常にどこからでもちゃんと見られるとか、結構面白くなってきたりとかしたんですけど。

●課題に対する評価はどういうふうに行われるんですか。上司というか、先輩に見せるわけですよね。

そうです。上司と、指導してくれた先輩が2人いたんですけど、例えば炎をつくってみようと言ってつくってみたら、ダメ出しされますよね。「これはちょっと火に見えない」とか「もうちょっとこういうふうにしたら、リアルに見えるんじゃない?」とアドバイスをもらって、修整して「すみません、チェックしてください」という流れの繰り返しですかね。

●そのうちだんだん自分のスキルも上がってくるわけですよね。

そうですね。今日つくっていたエフェクトで「おお、いい感じになってきたな」と思っても、次の日にそれを見たらもう「何でこんなのでいいと思ったんだろう」というぐらい、どんどん目が肥えていくというか。見た目で、本当に目が肥えてくるという感じは実感しましたね。

●研修生としてスクエニに入った時点で、ある程度やれるというふうに思っていましたか。

ぶっちゃけ、学校のクラスで同じ課題をやっている中だったらちょっとはできるかなと思っていたところはあるんですけれど、実際に入ってみたら全然だめだったので。

●では、どうして研修生に採用されたんだと思いますか。

研修生の募集に仕事内容が丁寧に書かれていて、応募するときには第一希望がどこで、みたいに希望職種を選べるようになってました。それを見たときに自分で一番気になって面白そうだと興味を持ったエフェクトデザイナーに絞って応募することにしたんですが、それを決めてから応募作品をつくったんです。エフェクトをやりたいという気持ちが伝わるようにと、結構、エフェクトアピールみたいな感じでムービーをつくっていて。ひっかかった理由としてはそういうのもあったのかもしれないです。1〜2分程度ですけれども、学校の勉強そっちのけで1カ月ぐらいずっと徹夜してつくっていました。

●何故エフェクトに惹かれたんでしょう。

どうしてですかね。普通にCGとか勉強をしていると、モデリングとかモーションとか、アニメーションって一通り習うんですが、なかなか学校でエフェクトという部分は教えてもらえないんですよ。そういう本もなかなか出ていなかったりするし、いろいろエフェクトって謎だというか、なかなかつかめないところがあったんです。でもゲームをしていて一番気持ちが入ってくるというか、エフェクトがバーッと出たりすると、「おお、カッコいい」と。エフェクトの演出でそのシーンの雰囲気とか臨場感ようなものがより伝わってきますし、そういうところで要素としてエフェクトって結構大きいと思って。やはりそれで興味を持ったというのがあります。
あとから聞いた話だと、実は「エフェクトデザイナーを希望してくるやつはあまりいないよ」と言われて(笑)。本当に僕はエフェクトでしか入りたくないぐらいの勢いだったんですが、そういうのは本当に珍しいみたいで。

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