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●実際の課題が出ますよね。作ったものは、チェックしていろいろ教えてくれるものなんですか。
モデルだけで完結しませんから。テクスチャを貼って、モーションをつけることを前提にモデルを制作しなくてはいけないので、仕様に関わってくるところはもともと知らなくて当然ですし、実用的なレベルのことは教えてもらえます。形の取り方は、教えてもらうというより気付かされました。
●家に帰って勉強したり、復習したりということはなさっていたんですか。
家に3Dツールがないので実作業は会社で一気に集中して、会社以外の場所では実作業を思い出しながらチュートリアル本を読んだりしました。作業中に疑問に思ったことを後で調べたり、本を読んで新しく見つけたことを次に会社に来たときに使ってみたり。でも、今ひとつ要領を得なくて。隣の人に聞きまくっていましたよ。これが一番勉強になりましたね。当時一緒に研修を受けていた、現在も同じチームにいる仲間なんですけど、分からないことがあると全部彼らにきいてました。学校でCGを勉強してきた人たちなので。相当にお邪魔をしたなと思うんですけど、でも分からないことをそのまま放置してしまえば結果的には仕事についていけなくなって余計に周りに迷惑をかけてしまうし、自分のスキルも上がりませんから。
●ずっと平面の勉強をなさっていて、それが3Dになった。その違いは?
例えば、デッサンで静物を描くとしますね。描く対象を360度からぐるり見渡して観察しても、結果的にはアングルを1箇所に固定して、1枚の絵として四角いワクのなかに納めないといけない。一定方向から見ながらもその裏側がどうなっているか考えて描くけれども、それが見た目に反映するわけではない。あたかも手前からうしろに回り込むかのように、うしろに空間があるかのように”見せかける”技術が要求されるわけですね。一方、3Dでは360度どこから見ても、その物が持つ印象を壊さないように、不都合がないように作らないといけない。その点で、大きく違うと思います。彫刻に近いけれど、実際に手で触りながら形を確認できるわけではないので、初めはものすごくもどかしくて。画面に手を突っ込みたくなるくらいに…。
●アルバイトの時代はどんなことをなさっていたんですか。
現在、開発中のゲームに登場するキャラクターのモデリング、実データの作成ですね。手が空いているときは、研修と同じようなことを繰り返してスキルアップしていきます。自分の苦手とすることをカバーする、例えばメカが苦手だから、じゃあ機械系キャラを練習しよう、とか。いつ何時データを任されてもベストな状態で挑めるように備えるわけです。
●そもそも、なぜ自分が採用されたかと思いますか。
これは何故かと自分で考える間もなく、面接のときに「デッサン力で選びました」と言われたので、そうなんだろうなと思います。
●入る前にゲームはやっていたんですか。
「FFIV」から「FFVIII」あたりまで。「FFVII」でドット絵から3Dになったときに、かなりの衝撃を覚えましたね。それより早くから3Dのゲームはあったけど「FFVII」の世界観と3Dの質感の絡みがかっこ良くて。3Dって面白い!と。高校で進路を決めるときに、大学で美術をとるか、専門学校でCGをとるかで迷ったくらいに。結局大学に進んだのは、父の助言があったからなんですね。CGって技術だから、何をするにも基礎は大事だよって。
●いいお父さんですね。お父さんはそういう仕事ですか。
いや、建設関係です。
●たった一言で。
ええ。CGデザイナーへの憧れとその一言で絵画の道に進んだけれど、学校に通いだしたらアートのほうが面白くなってしまって、ゲームのことはいったんすっかり忘れてしまったんですよ。受験のどさくさで遊ばなくなったのもあって。ゲーム雑誌はチェックするけど遊ばない。でも、CG自体の魅力は色褪せなくて、表現として面白いから。
●実際に今CGを仕事にされているわけですが、学生時代に絵を描くうえでの基礎を学んでおいたのは大きかったですね。
ええ。物の見方や考え方を養って、それを表に出すために絵という手段を選んで、絵を描くのに、どんな画材を使って描こうかな、絵の具、鉛筆、画用紙、和紙、それと同じレベルにCGという画材が存在するんだと思います。
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